人生100年時代と言われる中、心身ともに健康な生活を送るための一助として、昨年度より「イキイキ100年時代」と題して開催している本事業。今年度は第2弾として、11月22日に新潟ユニゾンプラザにて「音楽がもたらす効果・効用」をテーマに、お話と演奏、受講者参加型のプログラムを実施し、86名の皆様からご参加いただきました。
第1部では、新潟県立大学子ども学科教授・石井玲子講師と、ヴァイオリニストの佐々木友子氏による「ヴァイオリンとピアノのデュオ・リサイタル」を開催しました。
石井講師は現在、シニアカレッジ基礎応用課程の講師も務めていらっしゃいます。定評のあるテンポのよいお話とともに、本公演では演奏をメインに、美しいピアノを奏でていただきました。
佐々木氏の巧みなヴァイオリン演奏が合わさることで、音色はさらに豊かに響きます。優美な曲から迫力のある曲まで、お二人の息のあった演奏に、終始魅了されました。曲間には楽器紹介もあり、特に、ヴァイオリンの弓が馬の尻尾でできている話(実際に弓から外して見せてくださいました)にはビックリされた方も多くいらっしゃったようです。
プロのお二人による生演奏を聴くことで、音楽が心身にもたらす好影響を実際に体感することができました。
<♪プログラム>
・ベートーヴェン ソナタ第8番「悲愴」Op.13より 第2楽章
・エルガー 愛の挨拶 Op.12
・クライスラー 前奏曲とアレグロ
・ショパン ノクターン第2番 変ホ長調 Op.9-2
・モンティ チャルダッシュ
・ブラームス F.A.E ソナタより スケルツォ
【石井講師によるお話】
【石井講師と佐々木氏による演奏】
第2部では、新潟県立大学子ども学科石井ゼミの学生のみなさんからご出演いただき、受講者参加型プログラム「懐かしい日本の歌をご一緒に」を実施しました。冒頭には学生の皆さんによるミニコンサートもあり、明るく澄み渡る声に場内が瞬間に華やぎました。
歌唱のコーナーは、まさに受講者世代に“刺さる”名曲のラインナップ。 会場が一体となり、世代を超えて同じ曲を歌う光景は、石井講師の情感たっぷりなピアノ伴奏と相まって、思わずグッとくるものがありました。
懐かしい風景や、あの日・あの時の感情が蘇り、涙ぐみながら歌われていた方も少なくありませんでした。
<♪ミニコンサートプログラム>
・にじのむこうに
・紅葉
・まっかな秋
・手のひらを太陽に
<♪歌のプログラム>
・赤とんぼ
・ふるさと
・あの素晴しい愛をもう一度
・幸せなら手をたたこう
・見上げてごらん夜の星を
・翼をください
・今日の日はさようなら
【ミニコンサートの始まりは、2人の伸びやかな歌声から】
【会場の皆さんと一緒に】
【ちょこっと休憩】
石井講師からも音楽の魅力やその効果についてお話があった通り、音楽は諸問題を根本的に解決する性格のものではないかもしれませんが、人が生活し活動するための大きな原動力となり、自己実現を促進するものであることは間違いありません。アンケートでは「体力づくりも良いが、心の癒やし・心の栄養もまた大切であると気づいた」というお声もあり、これからの「健康」を考える上では、精神的な側面も切り離せないものであることを、改めて勉強した1日となりました。
本企画が、皆さんの気持ちを前向きなものにし、今後の生活がみずみずしく豊かになる一助なることを願っています。